edit_calendar2022-10-20

1匹の猫を助けるまで。

ハンナさんがうちに来て2ヶ月半が経ちましたが

実はハンナさんがいたお家にはもう1匹、猫がいました。

モーゼさん(シャルトリュー)

くるちゃんを思い出しちゃうよね。

くるちゃんはブリショーだったけど、見た目ほぼ変わらない。

 

それが3日前、訪問介護に入っている友人からまたもや連絡が。

「モーゼが朝から吐いて倒れて動かないらしい」

えぇぇ!猫がそんな状態だと かなりまずいよ💦

でもケアラーさんたちは人間のお世話をするのが仕事なので

基本的にペットのお世話はしちゃいけないんだって。

とはいえ動物好きなケアラーさんたちが餌や水やりをしてたみたいなんだけど

吐いて動かないのに、誰も病院に連れていけない。病院代も払えない。

 

”もうモーゼさんは あのお家には置いておけない”

私はすぐにちよだニャンとなる会 の代表理事に電話をしました。

代表の香取さんとは赤坂動物病院で出会って声をかけたのが始まりで

その後りっちゃんの里親となり、ご縁が続いています。

香取さんは私の話を聞き、数日後に引き取りの手配をしてくれたのですが

モーゼさんの様子を聞く限り、今すぐにでも救出しないと危ないかもと感じたので

すぐにモーゼさんをお迎えに行ってもらいました。

これがその時のモーゼさん。

おなかが膨らんでる、、猫がこんな姿で倒れているのを始めて見た。

どれだけ苦しかっただろう。。

お迎えに行った時には既に体温が低下し瀕死状態だったそう。

すぐ赤坂動物病院で受け入れてもらい、検査と処置へ。

赤坂動物病院はキティ、ウッキー、くるちゃんとお世話になってたので

医療技術的には安心して任せられます。

まぁ料金も高いので、ウッキーの腎不全の治療でかれこれ100万はかかったけどね。

それはさておき 今はモーゼさんの命をなんとか助けたい。。

みんなの思いはただそれだけでした。

血液検査の結果はひどく、尿石症も放置されたまま時間が経っていて

腹水が溜まり多臓器不全。

「今夜にも心臓が止まってしまうだろう」と言われました。

腎臓にカテーテルを入れたら血液がいっぱい出てきたそうです。

 

もっと早く病院に連れて行けてたら…と思うけど 夫婦ともに認知症。

訪問ケアの人たちに権限はなく、誰も悪くないけど、ただただモーゼさんが可哀想。

救出に関わったみんな胸が締め付けられる思いでした。

 

お医者さんによると年齢は4歳ぐらいなのだとか。

てことはハンナさんと同じ時期に迎え入れたんだね。

そこからたった2〜3年で夫婦ともに認知症になってしまうなんて。

私たちも人ごとではなく、実際この問題はけっこうよくあるケースのようです。

なので高齢者は里親の審査に落ちることがほとんどなんだけど、

ペットショップだと誰でもかまわず売るんだよね。←これは絶対よくない。ペットショップでの生体販売自体

もうやめてほしい。出産させられるためだけに生かされてる虐待飼育もたくさんあるのです。

 

たまたま今回は犬猫ともお家から救出できたけど、それはとてもラッキーだった。

友人は、権限がなくて助けることができないというジレンマにすごく苦しんでいたけど

彼女が「いいよ。何かあれば私が責任とって辞めるから今すぐ助けに行って」

と言ってくれたおかげでモーゼさんを救い出すことができた。

そう。今回の救出劇は上司のケアマネさんに許可を得ず、内緒で動いたのでした。

今はモーゼの命が大事でしょ、ということで。

ケアマネさんも決して悪いわけではないけど、事務的なことが優先で

「もう長くないから死んだら遺体はどうするか」という話をしてたようです。

「猫は死期が迫ったら自分でどこかに身を隠すんでしょ」と。

いえいえ、お家にいる猫さんはどこかに消えたりしません。

でも今回はその思い込みを利用して、猫が勝手にどこかに消えたことにしました。

そうでもしないと、モーゼさんは翌日には確実に冷たくなっていたでしょう。

4歳で多臓器不全で死ぬなんてことは 普通はあり得ない。

ちゃんと飼い主がみてあげてたらもっと早くに気づけたし、治療もできた。

パンくんだってしょっちゅう膀胱炎になるけど、放っておけば結石で腎不全コースよ。

 

あらためて、あの夏のちょー忙しい時に無理してハンナさんを救出してよかった。

命を救う時に迷っちゃだめだよね。ここっていう時に決断できないと。

 

モーゼのことを心配していると、ハンナさんが始めてソファに乗ってきました。

あれ、甘えにきたの〜?うれしぃ〜❤️

そしてハンナさんはその夜ずっと1点を見つめていました。

モーゼさんが来てたのかな。。

1匹の猫を救うために いくつかの決断と行動力が必要でした。

ちよだニャンとなる会のみなさんは、とても猫愛が強いので、全てを任せることにしました。

治療費については千代田区の案件ではないため、区の助成金は使えないそうで

彼女たちが自腹で払う覚悟でいるそうです。

なんか巻き込む形で申し訳ないと思ったんだけど

「連絡くださってありがとうございました」と言ってもらえて本当に助かりました。

自分一人ではできないことも、こうしてみんなで協力し合うと何かができるものですね。

 

その後3日経っても連絡はありませんが

翌日友人が面会に行った時にはモーゼさん起き上がれたようです。

まだ若いので少しでもよくなってくれたら、、今は彼の回復を願うばかりです。

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